久しぶりの別荘は大丈夫?
「年に数回しか訪れない軽井沢の別荘。久しぶりに行ったら、壁や天井にカビが……」
「会社が保有する保養所、老朽化が進んでいて、このままにしておくべきか悩んでいる」
「別荘の維持費が重く感じる。でも解体すると税金が上がるって聞いたし、どうしたらいいの?」
こんなお悩みはありませんか?
軽井沢は標高約1,000mの高原に位置し、避暑地として人気ですが、その一方で年間を通じて湿度が高いという特徴があります。特に5月から9月の軽井沢は平均85%(!)という状況です。また、冬は冬でたまの豪雪があると、積雪が建物にダメージを与えます。
加えて人が住んでいないオフシーズンの方が長いため、換気不足による湿気のこもりなどの要因によって、老朽化が加速しやすい環境です。
今回は、軽井沢の別荘や保養所を所有する個人・法人の方に向けて「別荘や保養所の解体とリフォーム、どちらを選ぶべきか」の判断基準と、それぞれのメリット・デメリットをお伝えします。
『軽井沢の別荘』、老朽化が早いの?
軽井沢特有の湿度の高さ
軽井沢は都心に比べると気温は5度~10度低いものの、湿度は高い傾向にあり、上述したとおり平均湿度は80%台。
この湿度の高さは、建物の劣化を加速させる大きな要因となります。みなさんが嫌いなカビやダニは高湿度で活発化してしまいます…
「人が住まない建物」は傷みやすい
建物は人が住んでいないと劣化が早まると言われています。
人が家で生活していれば、窓やドアを開けることで、建物内のさまざまな場所で換気が行われるからです。
しかし、別荘など不在の期間が長い場合は、不審者が入らないように窓やドアを閉め切ってしまい、室内の空気が全く流動しなくなります。梅雨は特に湿気が家の中にこもりやすく、カビの繁殖が加速しやすくなります。
カビだけじゃない、老朽化の兆候
たまにしか訪れない別荘・保養所は、建物の老朽化に気付きづらいです。
軽井沢など別荘地は自然が多い場所が選ばれやすいため、家にとって有害なシロアリなどの虫が、家主が知らないうちに建物を侵食しているケースもあります。
以下のような兆候が見られたら、建物が劣化しているかもしれない危険な兆候です!
- 壁や天井のシミ、変色:雨漏りや湿気による被害
- 床が沈む感覚:床下の木材が腐食している可能性
- 外壁のひび割れ:雨水の侵入を招き、構造部分を傷める
- 窓枠やドア枠の歪み:建物全体の構造が弱体化しているサイン
- 害虫・害獣の侵入:換気しないことによりダニや細菌が急激に増加してしまうことや、ゴキブリやねずみといった害虫や害獣の発生
こうした状態を放置すると、修繕費用がどんどん膨らみ、最悪の場合は倒壊リスクも生じます。
別荘を所有し続けることで生じる「維持費」
別荘を所有し続けると、さまざまな維持費が発生します。
複数の視点で追っていきたいと思います。
固定資産税・都市計画税
建物が建っている土地には『住宅用地の特例』という減税制度が適用され、固定資産税は最大で1/6、都市計画税は最大で1/3に軽減されています。
しかし、建物を解体すると住宅以外の用途(例えば駐車場)に利用することもできるため、『住宅用地特例』は適用されなくなってしまいます。解体することで固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍になります。
十分に住める建物なら残しておくことで、土地の税金は安く抑えられます。
管理費用・手入れ費用
別荘や保養所では建物や庭などの景観を維持するための手入れ費用も無視できません。積み重なれば大きな負担になります。
- 別荘管理会社への委託費用:定期的な見回り、換気、点検など
- 庭木の剪定、草刈り費用:年に数回の作業が必要
- 除雪費用:軽井沢の冬は積雪が多く、屋根の雪下ろしや敷地内の除雪が必要
- 水抜き作業:冬場の凍結対策として、水道管の水を抜く作業
警備・防犯費用
不在期間が長いほど、空き巣や不審者の侵入リスクが高まります。
警備会社への委託費用や、防犯対策のための費用も発生します。
修繕費用
老朽化が進めば雨漏りの修理、外壁の塗り直し、屋根の補修など、修繕費用が発生します。
面倒だからと放置すれば被害が大きくなりやすいため、最終的な修繕箇所が増えて費用も膨らみます。
法人の場合はさらに負担が
法人が保養所を所有している場合、建物として残っていること自体が固定のコストになります。
社員を会社に定着させるための要素ですが、利用率が悪ければ利益率の悪い固定資産になってしまいます。
- 減価償却後も維持費は続く:利用率が低い保養所は、経営効率を悪化させる要因に
- 社員からの不評:カビや湿気で不快な環境だと、利用されなくなる
- 管理負担:総務部門が遠方の保養所を管理する手間とコスト
こうした維持費を考えると、「このまま所有し続けるべきか?」という判断が迫られます。

解体とリフォーム、判断基準を解説
それでは、解体とリフォーム、どちらを選ぶべきでしょうか?
以下の判断基準を参考にしてください。
解体を検討するケース
1. 築30年以上が経過し、構造部分の劣化が進んでいる
特に木造住宅は、カビや湿気が繁殖しやすい環境だと木を腐らせてしまう原因になります。
不在が多い建物は換気できないため劣化速度も早くなるため、建物の基礎も不安があります。この場合はリフォームで基礎を使い回すよりも解体して立て直す方が安心です。
2. 今後の利用頻度が極めて低い
今までは最低でも年に1回は訪れていたが、ライススタイルやライフステージの変化で将来の利用予定が減ることが分かっている場合、利用しない建物として維持費がこれまで以上の重荷になります。
3. 既に維持費の負担が重い&売却や賃貸も難しい
建物の老朽化が進んだ状態だと、売却や賃貸が困難なケースも…
それなら解体して更地にすることで、利用範囲が広がった土地として売却や他の活用が可能になります。
4. 近隣への悪影響が懸念される
老朽化が進みすぎて建物の倒壊リスクが高まっていたり、敷地内の保守ができていなくて落ち葉や伸びた枝が隣地に侵入するなど、近隣トラブルの火種になりそう場合。
樹木の伐採も含めて現状のリセットは効果的な選択肢です。
リフォーム・リノベーションを検討するケース
1. 築年数が浅く、構造部分は健全
築20年以内で、基礎や柱に大きなダメージがなければ、基礎を再利用できるためリフォームを選択肢にできます。
2. 今後も年数回の継続的に利用する予定がある
年に何回も利用する見通しがある、賃貸に出して収益化する目処が立っている場合など。
明確に将来の見通しが立っているのなら、より快適さを求めて・あるいは利益率を上げるためのリフォームは効果的です。
3. 解体後の税金増加を考えて意図して現状維持
現状と解体後のランニングコストを比較して現状の方が安い、数年先を予想してリフォーム・リノベーションすることでコスト圧縮や利益化の見通しがある場合は、今すぐの解体である必要はありません。
何のために別荘を所有していますか?
解体もリフォームも、あくまで「手段」です。
あなたが本当に求めているのは、別荘を通じて得られる「より良い未来」だと思います。
- 家族の思い出の場所として、これからも使い続けたい
- 維持費の負担から解放されて、別の資産に投資したい
- 土地を有効活用して、収益を得たい
その目的が明確であれば、解体かリフォームか、どちらを選ぶべきかも見えてきます。
「いつか考えよう」と先延ばしにしていると、老朽化はどんどん進み、選択肢は狭まっていきます。
まずは、現状を正確に把握することから始めてみてください!
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